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実情としてはそういうことがあるということは申し上げておきます。
どなたか、ほかにございますでしょうか。

 

○嶋崎
中札内村の嶋崎と申します。実は、先ほど文化センターが来年できるという話をしましたが、それに合わせてオーケストラを呼ぶ考えでおります。フルですから、70名か、もうちょっと来るかもしれませんが、僕らは全く素人でして、相手方に見積もってもらうことになるんですね。そうすると、それなりの計算をしてくるわけで、相手方の旅費規程があるんだろうと思うので、それに沿って算出してくる。「いや、あなたは途中まで来て、それから当方へ寄るんでしょう」また、「そこまで来ているから、そこからうちへ来て、その日に終わらせて帰ったら宿泊費は要らないんじゃないの」と、そこはやっぱり交渉事だと思います。わざわざ呼ぶとなると500万円も600万円も必要となる。
僕はなぜ小さな村でオーケストラを呼ぶかという視点は、小中学生も含め、その地域の人たちに、「こんな田舎でも俺たちはオーケストラを聞いたんだ」という、そういう都会にいる人たちと同じような意識をもつということも1つありますよね。
もう1つは、クラシックを聞かせることによって、500人来たら、その中の30人か50人でも、クラシックっていいな、オーケストラっていいな、というふうに変わっていけば、良いと思う。そうすることによって、そういう人たちが、そういうものを支える力になるわけですよね。そういう意味では、僕は、地域の人たちにいいものを見せる、聞かせるということも使命かもしれないし、やはり日本全体の音楽あるいは芸術というものを支える人を少しでも多くつくっていくことが、僕らの任務であると思う。
そういこうとで、うちはあるオーケストラと交渉し私どもの考え方もお話したうえで、それでも来ていただけるかということで話は成立いたしました。

 

○草刈 
それはおっしゃるとおりでして、オーケストラをお呼びになるのは大変すばらしいことだと思います。オーケストラのような、劇団でもそうでしょうけれども、人間の多いもの、これはやっぱり旅費だとか宿泊だとかという経費が非常に莫大にかかるわけですよね。これは今おっしゃったように、乗り継ぎでずっとやっていくような形のネットワークをうまく組めば、物すごく安くできるということがあるわけですね。
ところが、今のところ、オーケストラの側もそうですし、もう1つは、やはり公文協が物すごく大きくなり過ぎちゃったということがあると思うんですが、昔は割とそういうことをやっていたんですよ。つまり、オーケストラをやるような都市が余りなかったからということが言えるかも知れませんけれども、昔から自治体が主催してオーケストラをやる

 

 

 

 

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